サード
اصْبِرْ عَلَىٰ مَا يَقُولُونَ وَاذْكُرْ عَبْدَنَا دَاوُودَ ذَا الْأَيْدِ ۖ إِنَّهُ أَوَّابٌ17
あなたはかれらの言葉を耐え忍べ。そしてわがしもべである堅固の人ダーウードを思え。本当にかれは,(主の)命令に服して讃美しつつ常に(主の御許に)帰った。
إِنَّا سَخَّرْنَا الْجِبَالَ مَعَهُ يُسَبِّحْنَ بِالْعَشِيِّ وَالْإِشْرَاقِ18
われは山々を従わせ,かれと共に朝夕に讃美させ,
وَالطَّيْرَ مَحْشُورَةً ۖ كُلٌّ لَهُ أَوَّابٌ19
また鳥類も,集って,凡てのものが主の命令に服して讃美しつつ常に(主の御許に)帰った。
وَشَدَدْنَا مُلْكَهُ وَآتَيْنَاهُ الْحِكْمَةَ وَفَصْلَ الْخِطَابِ20
そこでわれはかれの王権を強化し,英知と断固たる決断力をかれに授けた。
وَهَلْ أَتَاكَ نَبَأُ الْخَصْمِ إِذْ تَسَوَّرُوا الْمِحْرَابَ21
あなたは論争者の物語を聞いたのか,人びとが私室の壁を乗り越えて,
إِذْ دَخَلُوا عَلَىٰ دَاوُودَ فَفَزِعَ مِنْهُمْ ۖ قَالُوا لَا تَخَفْ ۖ خَصْمَانِ بَغَىٰ بَعْضُنَا عَلَىٰ بَعْضٍ فَاحْكُمْ بَيْنَنَا بِالْحَقِّ وَلَا تُشْطِطْ وَاهْدِنَا إِلَىٰ سَوَاءِ الصِّرَاطِ22
ダーウードのところに入って来たのでかれは驚いた。かれらは言った。「恐れることはありません。これが訴訟の当事者の双方です。一方が他方に不正を働きました。真理によってわたしたちの間を裁いて下さい。不公平がないように,わたしたちを公正な道に御導き下さい。」
إِنَّ هَـٰذَا أَخِي لَهُ تِسْعٌ وَتِسْعُونَ نَعْجَةً وَلِيَ نَعْجَةٌ وَاحِدَةٌ فَقَالَ أَكْفِلْنِيهَا وَعَزَّنِي فِي الْخِطَابِ23
「これは,わたしの兄です。かれは99頭も雌羊を持っており,わたしは(只)1頭しか持っていませんでした。ところがかれは,それをも自分に任せなさいと言ったのです。そして言葉巧みにわたしを言い負かせてしまったのです。」
قَالَ لَقَدْ ظَلَمَكَ بِسُؤَالِ نَعْجَتِكَ إِلَىٰ نِعَاجِهِ ۖ وَإِنَّ كَثِيرًا مِنَ الْخُلَطَاءِ لَيَبْغِي بَعْضُهُمْ عَلَىٰ بَعْضٍ إِلَّا الَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ وَقَلِيلٌ مَا هُمْ ۗ وَظَنَّ دَاوُودُ أَنَّمَا فَتَنَّاهُ فَاسْتَغْفَرَ رَبَّهُ وَخَرَّ رَاكِعًا وَأَنَابَ ۩24
かれ(ダーウード)は,「かれがあなたの羊を,取り込もうとしたのは,確かに不当です。本当に共同で仕事をする者の多くは,互いに侵しあう。信仰して善行に勤しむ者は別だが,それは稀です。」と言った。(その時)ダーウードは,われがかれを試みたことを喩り,主の御赦しを請い,礼拝にひれ伏し,悔悟して主の御許に帰った。〔サジダ〕
فَغَفَرْنَا لَهُ ذَٰلِكَ ۖ وَإِنَّ لَهُ عِنْدَنَا لَزُلْفَىٰ وَحُسْنَ مَآبٍ25
それでわれは,かれ(の過ち)を赦した。かれは(今)本当にわれに近づき,多幸な(悟り切った)帰り所にいる。
يَا دَاوُودُ إِنَّا جَعَلْنَاكَ خَلِيفَةً فِي الْأَرْضِ فَاحْكُمْ بَيْنَ النَّاسِ بِالْحَقِّ وَلَا تَتَّبِعِ الْهَوَىٰ فَيُضِلَّكَ عَنْ سَبِيلِ اللَّهِ ۚ إِنَّ الَّذِينَ يَضِلُّونَ عَنْ سَبِيلِ اللَّهِ لَهُمْ عَذَابٌ شَدِيدٌ بِمَا نَسُوا يَوْمَ الْحِسَابِ26
「ダーウードよ,われはあなたを地上の代理者にした。だから人びとを,真理によって裁き,私欲に従って,アッラーの道を踏みはずしてはならない。アッラーの道から迷う者は清算の日を忘れた者で,必ず厳しい懲罰にあう。」