アル・マイダ
قَالُوا يَا مُوسَىٰ إِنَّا لَنْ نَدْخُلَهَا أَبَدًا مَا دَامُوا فِيهَا ۖ فَاذْهَبْ أَنْتَ وَرَبُّكَ فَقَاتِلَا إِنَّا هَاهُنَا قَاعِدُونَ24
だがかれらは言った。「ムーサーよ,本当にわたしたちはかれらがそこに留まる限り,決してそこに入れない。あなたとあなたの主が,2人で行って戦え。わたしたちはここに座っている。」
قَالَ رَبِّ إِنِّي لَا أَمْلِكُ إِلَّا نَفْسِي وَأَخِي ۖ فَافْرُقْ بَيْنَنَا وَبَيْنَ الْقَوْمِ الْفَاسِقِينَ25
かれは申し上げた。「主よ,本当にわたしはわたし自身と兄弟の外は制御出来ません。ですからわたしたちを,この反逆の民から引き離して下さい。」
قَالَ فَإِنَّهَا مُحَرَّمَةٌ عَلَيْهِمْ ۛ أَرْبَعِينَ سَنَةً ۛ يَتِيهُونَ فِي الْأَرْضِ ۚ فَلَا تَأْسَ عَلَى الْقَوْمِ الْفَاسِقِينَ26
(主は)仰せられた。「ならばこの国土を,40年の間かれらに禁じよう。かれらは地上をさ迷うであろう。だからあなたがたは主の掟に背く民のことで悲しんではならない。」
وَاتْلُ عَلَيْهِمْ نَبَأَ ابْنَيْ آدَمَ بِالْحَقِّ إِذْ قَرَّبَا قُرْبَانًا فَتُقُبِّلَ مِنْ أَحَدِهِمَا وَلَمْ يُتَقَبَّلْ مِنَ الْآخَرِ قَالَ لَأَقْتُلَنَّكَ ۖ قَالَ إِنَّمَا يَتَقَبَّلُ اللَّهُ مِنَ الْمُتَّقِينَ27
(ムハンマドよ)アーダムの2児の物語の真実を民に語れ。かれら両人が犠牲を捧げた時,1人は受け入れられたが,外は受け入れられなかった。言った。「わたしはきっと御前を殺してやる。」かれは(答えて)言った。「アッラーは,唯主を畏れる者だけ,受け入れられる。」
لَئِنْ بَسَطْتَ إِلَيَّ يَدَكَ لِتَقْتُلَنِي مَا أَنَا بِبَاسِطٍ يَدِيَ إِلَيْكَ لِأَقْتُلَكَ ۖ إِنِّي أَخَافُ اللَّهَ رَبَّ الْعَالَمِينَ28
「仮令あなたが,わたしを殺すためにその手を伸ばしても,わたしはあなたを殺すため,手を伸ばしはしない。わたしは万有の主アッラーを畏れる。
إِنِّي أُرِيدُ أَنْ تَبُوءَ بِإِثْمِي وَإِثْمِكَ فَتَكُونَ مِنْ أَصْحَابِ النَّارِ ۚ وَذَٰلِكَ جَزَاءُ الظَّالِمِينَ29
本当にわたしは,あなたがわたしの(先に犯した)罪と,あなたの(殺人の)罪とを負って,あなたが火獄の住人になることを望む。そしてこれは不義を行なう者の応報である。」
فَطَوَّعَتْ لَهُ نَفْسُهُ قَتْلَ أَخِيهِ فَقَتَلَهُ فَأَصْبَحَ مِنَ الْخَاسِرِينَ30
しかしかれの(利己的な)心は,その弟を殺すのを望ましいこととし,遂にかれを殺害(人類最古の殺人者と)して,失敗者の1人となった。
فَبَعَثَ اللَّهُ غُرَابًا يَبْحَثُ فِي الْأَرْضِ لِيُرِيَهُ كَيْفَ يُوَارِي سَوْءَةَ أَخِيهِ ۚ قَالَ يَا وَيْلَتَىٰ أَعَجَزْتُ أَنْ أَكُونَ مِثْلَ هَـٰذَا الْغُرَابِ فَأُوَارِيَ سَوْءَةَ أَخِي ۖ فَأَصْبَحَ مِنَ النَّادِمِينَ31
その時アッラーは,1羽の大カラスを遺わして地を掘らせ,その弟の死体を,如何に覆うべきかをかれに示された。かれは言った。「ああ情けない兄弟の死体を葬るのに,わたしはこのカラス程のことさえ出来ないのか。」こうしてかれは後悔する者の1人となった。