アル・マイダ
لَتَجِدَنَّ أَشَدَّ النَّاسِ عَدَاوَةً لِلَّذِينَ آمَنُوا الْيَهُودَ وَالَّذِينَ أَشْرَكُوا ۖ وَلَتَجِدَنَّ أَقْرَبَهُمْ مَوَدَّةً لِلَّذِينَ آمَنُوا الَّذِينَ قَالُوا إِنَّا نَصَارَىٰ ۚ ذَٰلِكَ بِأَنَّ مِنْهُمْ قِسِّيسِينَ وَرُهْبَانًا وَأَنَّهُمْ لَا يَسْتَكْبِرُونَ82
あなたは,人びとの中信仰する者を敵視することが最も厳しいのは,ユダヤ人と多神教徒であることを知るであろう。またあなたは,信仰する者に一番親愛の情を抱いているのは,「わたしたちはキリスト教徒です。」と言う者であることを知るであろう。これはかれらの間に,司祭と修道士がいて,かれらが高慢でないためである。
وَإِذَا سَمِعُوا مَا أُنْزِلَ إِلَى الرَّسُولِ تَرَىٰ أَعْيُنَهُمْ تَفِيضُ مِنَ الدَّمْعِ مِمَّا عَرَفُوا مِنَ الْحَقِّ ۖ يَقُولُونَ رَبَّنَا آمَنَّا فَاكْتُبْنَا مَعَ الشَّاهِدِينَ83
あなたはかれらが,使徒に下されたものを聞く時,自分の認めた真理のために,涙を目に(温?)れさせるのを見るであろう。かれらは言う。「主よ,わたしたちは信仰します。わたしたちを証人の中に書き留めて下さい。
وَمَا لَنَا لَا نُؤْمِنُ بِاللَّهِ وَمَا جَاءَنَا مِنَ الْحَقِّ وَنَطْمَعُ أَنْ يُدْخِلَنَا رَبُّنَا مَعَ الْقَوْمِ الصَّالِحِينَ84
わたしたちは,アッラーとわたしたちに下された真理を,どうして信じないでいられましょうか。また主が,敬(度?)な民と一緒にわたしたちをも(楽園に)入れて下さるよう,懇願しないでいられましょうか。」
فَأَثَابَهُمُ اللَّهُ بِمَا قَالُوا جَنَّاتٍ تَجْرِي مِنْ تَحْتِهَا الْأَنْهَارُ خَالِدِينَ فِيهَا ۚ وَذَٰلِكَ جَزَاءُ الْمُحْسِنِينَ85
それでアッラーは,かれらの言葉に報いられ,川が下を流れる楽園を与えられ,永遠にそこに住まわせられる。それは善い行いをなす者への報奨である。
وَالَّذِينَ كَفَرُوا وَكَذَّبُوا بِآيَاتِنَا أُولَـٰئِكَ أَصْحَابُ الْجَحِيمِ86
しかし信仰しないで,わが印を偽りであるとする者,これらは火獄の住人である。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا لَا تُحَرِّمُوا طَيِّبَاتِ مَا أَحَلَّ اللَّهُ لَكُمْ وَلَا تَعْتَدُوا ۚ إِنَّ اللَّهَ لَا يُحِبُّ الْمُعْتَدِينَ87
あなたがた信仰するものよ,アッラーがあなたがたに許される,良いものを禁じてはならない。また法を越えてはならない。アッラーは,法を越える者を御愛でになられない。
وَكُلُوا مِمَّا رَزَقَكُمُ اللَّهُ حَلَالًا طَيِّبًا ۚ وَاتَّقُوا اللَّهَ الَّذِي أَنْتُمْ بِهِ مُؤْمِنُونَ88
アッラーがあなたがたに与えられた良い(清潔で)合法なものを食べなさい。あなたがたが信じているアッラーを畏れなさい。
لَا يُؤَاخِذُكُمُ اللَّهُ بِاللَّغْوِ فِي أَيْمَانِكُمْ وَلَـٰكِنْ يُؤَاخِذُكُمْ بِمَا عَقَّدْتُمُ الْأَيْمَانَ ۖ فَكَفَّارَتُهُ إِطْعَامُ عَشَرَةِ مَسَاكِينَ مِنْ أَوْسَطِ مَا تُطْعِمُونَ أَهْلِيكُمْ أَوْ كِسْوَتُهُمْ أَوْ تَحْرِيرُ رَقَبَةٍ ۖ فَمَنْ لَمْ يَجِدْ فَصِيَامُ ثَلَاثَةِ أَيَّامٍ ۚ ذَٰلِكَ كَفَّارَةُ أَيْمَانِكُمْ إِذَا حَلَفْتُمْ ۚ وَاحْفَظُوا أَيْمَانَكُمْ ۚ كَذَٰلِكَ يُبَيِّنُ اللَّهُ لَكُمْ آيَاتِهِ لَعَلَّكُمْ تَشْكُرُونَ89
アッラーは,あなたがたの軽はずみな言葉の誓いに対し,あなたがたを非難されない。だがあなたがたが誓って約束したことに対してはその責任を問う。その贖罪には,あなたがたの家族を養う通常の食事で,10名の貧者を養え,またはこれに衣類を支給し,あるいは奴隷1名を解放しなさい。(これらのことが)出来ない者は,3日間の斎戒をしなさい。それがあなたがたが誓いをした時の賠償である。あなたがたは自分の誓いを守れ。アッラーはこのように,御自分の印をあなたがたのために解明なされる。恐らくあなたがたは,感謝するであろう。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا إِنَّمَا الْخَمْرُ وَالْمَيْسِرُ وَالْأَنْصَابُ وَالْأَزْلَامُ رِجْسٌ مِنْ عَمَلِ الشَّيْطَانِ فَاجْتَنِبُوهُ لَعَلَّكُمْ تُفْلِحُونَ90
あなたがた信仰する者よ,誠に酒と賭矢,偶像と占い矢は,忌み嫌われる悪魔の業である。これを避けなさい。恐らくあなたがたは成功するであろう。
إِنَّمَا يُرِيدُ الشَّيْطَانُ أَنْ يُوقِعَ بَيْنَكُمُ الْعَدَاوَةَ وَالْبَغْضَاءَ فِي الْخَمْرِ وَالْمَيْسِرِ وَيَصُدَّكُمْ عَنْ ذِكْرِ اللَّهِ وَعَنِ الصَّلَاةِ ۖ فَهَلْ أَنْتُمْ مُنْتَهُونَ91
悪魔の望むところは,酒と賭矢によってあなたがたの間に,敵意と憎悪を起こさせ,あなたがたがアッラーを念じ礼拝を捧げるのを妨げようとすることである。それでもあなたがたは慎しまないのか。
وَأَطِيعُوا اللَّهَ وَأَطِيعُوا الرَّسُولَ وَاحْذَرُوا ۚ فَإِنْ تَوَلَّيْتُمْ فَاعْلَمُوا أَنَّمَا عَلَىٰ رَسُولِنَا الْبَلَاغُ الْمُبِينُ92
アッラーに服従,帰依し,また使徒に従って(悪魔に)用心しなさい。仮令あなたがたが背いても,われの使徒の責務は,ただ明白に(啓示を)宣べ伝えるだけであることを知れ。
لَيْسَ عَلَى الَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ جُنَاحٌ فِيمَا طَعِمُوا إِذَا مَا اتَّقَوْا وَآمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ ثُمَّ اتَّقَوْا وَآمَنُوا ثُمَّ اتَّقَوْا وَأَحْسَنُوا ۗ وَاللَّهُ يُحِبُّ الْمُحْسِنِينَ93
信仰して善行に勤む者は,(既に)食べたものに就いて罪はない。かれらが主を畏れ,信仰して善行に励む時は,それでその上にも,主を畏れ,信仰しなさい。更にその上に,主を畏れ,善行に勤め。アッラーは善行者を愛でられる。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا لَيَبْلُوَنَّكُمُ اللَّهُ بِشَيْءٍ مِنَ الصَّيْدِ تَنَالُهُ أَيْدِيكُمْ وَرِمَاحُكُمْ لِيَعْلَمَ اللَّهُ مَنْ يَخَافُهُ بِالْغَيْبِ ۚ فَمَنِ اعْتَدَىٰ بَعْدَ ذَٰلِكَ فَلَهُ عَذَابٌ أَلِيمٌ94
あなたがた信仰する者よ,アッラーはあなたがたの手または槍で狩ろ,ちょっとした獲物によって,あなたがたを試みられる。それはアッラーが,見ることの出来ないかれを恐れる者が,誰であるかを知られるためである。この後でも違犯する者は,痛ましい懲罰を受けるであろう。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا لَا تَقْتُلُوا الصَّيْدَ وَأَنْتُمْ حُرُمٌ ۚ وَمَنْ قَتَلَهُ مِنْكُمْ مُتَعَمِّدًا فَجَزَاءٌ مِثْلُ مَا قَتَلَ مِنَ النَّعَمِ يَحْكُمُ بِهِ ذَوَا عَدْلٍ مِنْكُمْ هَدْيًا بَالِغَ الْكَعْبَةِ أَوْ كَفَّارَةٌ طَعَامُ مَسَاكِينَ أَوْ عَدْلُ ذَٰلِكَ صِيَامًا لِيَذُوقَ وَبَالَ أَمْرِهِ ۗ عَفَا اللَّهُ عَمَّا سَلَفَ ۚ وَمَنْ عَادَ فَيَنْتَقِمُ اللَّهُ مِنْهُ ۗ وَاللَّهُ عَزِيزٌ ذُو انْتِقَامٍ95
信仰する者よ,あなたがたが巡礼者の間は,狩猟して鳥獣を殺してはならない。もし,あなたがたの中,知りながらそれを殺した者の償いは,あなたがたの中公正な2名の者の判定により,その殺したものと等しい(価の)家畜を,カアバに運んで捧げるか,またはその贖罪のために貧者に食を供するか,またはそれに相当する斎戒を行うことである。これらはかれがその行いの結果を味わうためである。アッラーは,過ぎ去ったことは御許しなされる。だがあなたがたがもし繰り返すならば,アッラーは応報を重くされる。アッラーは偉力ならびなき応報の主であられる。
أُحِلَّ لَكُمْ صَيْدُ الْبَحْرِ وَطَعَامُهُ مَتَاعًا لَكُمْ وَلِلسَّيَّارَةِ ۖ وَحُرِّمَ عَلَيْكُمْ صَيْدُ الْبَرِّ مَا دُمْتُمْ حُرُمًا ۗ وَاتَّقُوا اللَّهَ الَّذِي إِلَيْهِ تُحْشَرُونَ96
海で漁鱗し,また獲物を食べることは,あなたがたにも旅人にも許されている。だが陸上の狩猟は,巡礼着の間は禁じられる。アッラーを畏れなさい。あなたがたはかれの御許に集められるのである。
جَعَلَ اللَّهُ الْكَعْبَةَ الْبَيْتَ الْحَرَامَ قِيَامًا لِلنَّاسِ وَالشَّهْرَ الْحَرَامَ وَالْهَدْيَ وَالْقَلَائِدَ ۚ ذَٰلِكَ لِتَعْلَمُوا أَنَّ اللَّهَ يَعْلَمُ مَا فِي السَّمَاوَاتِ وَمَا فِي الْأَرْضِ وَأَنَّ اللَّهَ بِكُلِّ شَيْءٍ عَلِيمٌ97
アッラーは人間の(現世における平安の)ため,聖なる家,カアバを創り,また聖月と捧げ物と(犠牲に供える家畜の)首飾りを定められた。これはあなたがたに,アッラーが天にあり地にある凡てのものを知っておられ,且つアッラーが凡ての事に通暁しておられることを,知らせるためである。
اعْلَمُوا أَنَّ اللَّهَ شَدِيدُ الْعِقَابِ وَأَنَّ اللَّهَ غَفُورٌ رَحِيمٌ98
アッラーは罰に厳重であられ,また,アッラーは寛容にして慈悲深くあられることを知れ。
مَا عَلَى الرَّسُولِ إِلَّا الْبَلَاغُ ۗ وَاللَّهُ يَعْلَمُ مَا تُبْدُونَ وَمَا تَكْتُمُونَ99
使徒には,只(啓示を)宣ベ伝えることの外何も課せられない。アッラーは,あなたがたの現わすことも,隠すことも知っておられる。
قُلْ لَا يَسْتَوِي الْخَبِيثُ وَالطَّيِّبُ وَلَوْ أَعْجَبَكَ كَثْرَةُ الْخَبِيثِ ۚ فَاتَّقُوا اللَّهَ يَا أُولِي الْأَلْبَابِ لَعَلَّكُمْ تُفْلِحُونَ100
言え,「あなたがたは,たとえはびこっている悪に魅了されようが,悪いことと良いことは同じではない」だからあなたがた思慮ある者よ,アッラーを畏れなさい。恐らくあなたがたは成功するであろう。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا لَا تَسْأَلُوا عَنْ أَشْيَاءَ إِنْ تُبْدَ لَكُمْ تَسُؤْكُمْ وَإِنْ تَسْأَلُوا عَنْهَا حِينَ يُنَزَّلُ الْقُرْآنُ تُبْدَ لَكُمْ عَفَا اللَّهُ عَنْهَا ۗ وَاللَّهُ غَفُورٌ حَلِيمٌ101
信仰する者よ,いろいろと尋ねてはならない。もしあなたがたに明白に示されると,かえって悩まされることもある。ただしクルアーンが啓示されている時,それに就いて問えば,あなたがたに明白に示されるであろう。アッラーはそれを許される。アッラーは寛容にして慈悲深い方であられる。
قَدْ سَأَلَهَا قَوْمٌ مِنْ قَبْلِكُمْ ثُمَّ أَصْبَحُوا بِهَا كَافِرِينَ102
あなたがた以前の民も(このことに就いて)尋ねた。そしてそのことのために,不信心者となった。
مَا جَعَلَ اللَّهُ مِنْ بَحِيرَةٍ وَلَا سَائِبَةٍ وَلَا وَصِيلَةٍ وَلَا حَامٍ ۙ وَلَـٰكِنَّ الَّذِينَ كَفَرُوا يَفْتَرُونَ عَلَى اللَّهِ الْكَذِبَ ۖ وَأَكْثَرُهُمْ لَا يَعْقِلُونَ103
アッラーが,バヒーラまたはサーイバ,フスィーラまたはハーミを定められたのではない。ただし,不信心者がアッラーに対して虚構したものである。かれらの多くは理解しない。
وَإِذَا قِيلَ لَهُمْ تَعَالَوْا إِلَىٰ مَا أَنْزَلَ اللَّهُ وَإِلَى الرَّسُولِ قَالُوا حَسْبُنَا مَا وَجَدْنَا عَلَيْهِ آبَاءَنَا ۚ أَوَلَوْ كَانَ آبَاؤُهُمْ لَا يَعْلَمُونَ شَيْئًا وَلَا يَهْتَدُونَ104
かれらに向かって,「アッラーが下されたもの,ならびに使徒の許に来なさい。」と言えば,かれらは「わたしたちには祖先が伝えたもので十分です」と言う。何と,かれらの祖先は全く知識もなく,また(正しく)導かれなかったではないか。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا عَلَيْكُمْ أَنْفُسَكُمْ ۖ لَا يَضُرُّكُمْ مَنْ ضَلَّ إِذَا اهْتَدَيْتُمْ ۚ إِلَى اللَّهِ مَرْجِعُكُمْ جَمِيعًا فَيُنَبِّئُكُمْ بِمَا كُنْتُمْ تَعْمَلُونَ105
信仰する者よ,あなたがた自身(を守る責任)は,あなたがたにある。あなたがたが正しい道を踏むならば,迷った者はあなたがたを妨げることは出来ない。あなたがたは挙ってアッラーに帰るのである。その時かれは,あなたがたの行ったことを告げ知らせるであろう。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا شَهَادَةُ بَيْنِكُمْ إِذَا حَضَرَ أَحَدَكُمُ الْمَوْتُ حِينَ الْوَصِيَّةِ اثْنَانِ ذَوَا عَدْلٍ مِنْكُمْ أَوْ آخَرَانِ مِنْ غَيْرِكُمْ إِنْ أَنْتُمْ ضَرَبْتُمْ فِي الْأَرْضِ فَأَصَابَتْكُمْ مُصِيبَةُ الْمَوْتِ ۚ تَحْبِسُونَهُمَا مِنْ بَعْدِ الصَّلَاةِ فَيُقْسِمَانِ بِاللَّهِ إِنِ ارْتَبْتُمْ لَا نَشْتَرِي بِهِ ثَمَنًا وَلَوْ كَانَ ذَا قُرْبَىٰ ۙ وَلَا نَكْتُمُ شَهَادَةَ اللَّهِ إِنَّا إِذًا لَمِنَ الْآثِمِينَ106
信仰する者よ,あなたがたの1人に,臨終が近付いた時は,あなたがたの間で証言を取れ。遺言書の作成の時は,公正な2人の証人をあなたがたの中から立てなさい。また,もしあなたがたが地上を旅していて,死の苦悩があなたがたに降りかかったならば,あなたがた以外(の民)から2人を,礼拝の後,引き止めて(依頼しなさい)。もしかれらを疑うならば,アッラーにかけて誓わせなさい。「わたしたちは,仮令近親のためでも,どんな値段でも(証言を)売らず,またアッラーの証拠を隠しません。そのようなことをすれば,わたしたちは本当に犯罪者です。」
فَإِنْ عُثِرَ عَلَىٰ أَنَّهُمَا اسْتَحَقَّا إِثْمًا فَآخَرَانِ يَقُومَانِ مَقَامَهُمَا مِنَ الَّذِينَ اسْتَحَقَّ عَلَيْهِمُ الْأَوْلَيَانِ فَيُقْسِمَانِ بِاللَّهِ لَشَهَادَتُنَا أَحَقُّ مِنْ شَهَادَتِهِمَا وَمَا اعْتَدَيْنَا إِنَّا إِذًا لَمِنَ الظَّالِمِينَ107
もしかれら2人が(偽証の)罪に値いすることが判明したならば,かれらによって不利益を被った者の中から(死者に)縁の最も近い適切な2人の人物を新たに証言に立たせ, アッラーにかけて誓わせなさい。「わたしたちの証言は,本当に2人の証言よりも真実であります。わたしたちは決して(罪を)犯したことはありません。そうであれば,わたしたちは本当に不義者であります。」
ذَٰلِكَ أَدْنَىٰ أَنْ يَأْتُوا بِالشَّهَادَةِ عَلَىٰ وَجْهِهَا أَوْ يَخَافُوا أَنْ تُرَدَّ أَيْمَانٌ بَعْدَ أَيْمَانِهِمْ ۗ وَاتَّقُوا اللَّهَ وَاسْمَعُوا ۗ وَاللَّهُ لَا يَهْدِي الْقَوْمَ الْفَاسِقِينَ108
こうすることは最も正当である。こうしてかれらはその真実に基づいて,証言をなすことになろう。あるいはかれらが証言した後に,立証が反論されることを恐れよう。アッラーヘの義務を尽くし,また(かれの勧告を)聞け。アッラーは掟に背く者を御導きになられない。
يَوْمَ يَجْمَعُ اللَّهُ الرُّسُلَ فَيَقُولُ مَاذَا أُجِبْتُمْ ۖ قَالُوا لَا عِلْمَ لَنَا ۖ إِنَّكَ أَنْتَ عَلَّامُ الْغُيُوبِ109
アッラーが使徒たちを召集される臼,かれらに,「あなたがたはどんな返答を得たか。」と仰せられよう。かれらは(答えて)申し上げる。「わたしたちには,知識はありません。誠にあなたは,凡ての奥義を熟知なされています。」
إِذْ قَالَ اللَّهُ يَا عِيسَى ابْنَ مَرْيَمَ اذْكُرْ نِعْمَتِي عَلَيْكَ وَعَلَىٰ وَالِدَتِكَ إِذْ أَيَّدْتُكَ بِرُوحِ الْقُدُسِ تُكَلِّمُ النَّاسَ فِي الْمَهْدِ وَكَهْلًا ۖ وَإِذْ عَلَّمْتُكَ الْكِتَابَ وَالْحِكْمَةَ وَالتَّوْرَاةَ وَالْإِنْجِيلَ ۖ وَإِذْ تَخْلُقُ مِنَ الطِّينِ كَهَيْئَةِ الطَّيْرِ بِإِذْنِي فَتَنْفُخُ فِيهَا فَتَكُونُ طَيْرًا بِإِذْنِي ۖ وَتُبْرِئُ الْأَكْمَهَ وَالْأَبْرَصَ بِإِذْنِي ۖ وَإِذْ تُخْرِجُ الْمَوْتَىٰ بِإِذْنِي ۖ وَإِذْ كَفَفْتُ بَنِي إِسْرَائِيلَ عَنْكَ إِذْ جِئْتَهُمْ بِالْبَيِّنَاتِ فَقَالَ الَّذِينَ كَفَرُوا مِنْهُمْ إِنْ هَـٰذَا إِلَّا سِحْرٌ مُبِينٌ110
アッラーがこう仰せられた時を思い起せ。「マルヤムの子イーサーよ,あなたとあなたの母が与えられた,われの恩恵を念じなさい。われは聖霊によってあなたを強め,揺り籠の中でも,成人してからも人びとに語らせるようにした。またわれは啓典と英知と律法と福音をあなたに教えた。またあなたはわれの許しの許に,泥で鳥を形作り,われの許しの許に,これに息吹して鳥とした。あなたはまたわれの許しの許に,生まれつきの盲人と癩患者を(癒?)した。またあなたはわれの許しの許に,死者を甦らせた。またわれはあなたが明証をもってイスラエルの子孫の許に赴いた時,かれらの手を押えて守ってやった。かれらの中の不信心な者は,『これは明らかに魔術に過ぎない。』と言った。
وَإِذْ أَوْحَيْتُ إِلَى الْحَوَارِيِّينَ أَنْ آمِنُوا بِي وَبِرَسُولِي قَالُوا آمَنَّا وَاشْهَدْ بِأَنَّنَا مُسْلِمُونَ111
その時われは弟子たちに啓示して,『われを信じ,わが使徒を信じなさい。』と言った。かれらは(答えて)言った。『わたしたちは信じます。あなたは,わたしたちがムスリムであることを立証して下さい。』」
إِذْ قَالَ الْحَوَارِيُّونَ يَا عِيسَى ابْنَ مَرْيَمَ هَلْ يَسْتَطِيعُ رَبُّكَ أَنْ يُنَزِّلَ عَلَيْنَا مَائِدَةً مِنَ السَّمَاءِ ۖ قَالَ اتَّقُوا اللَّهَ إِنْ كُنْتُمْ مُؤْمِنِينَ112
かれら弟子たちが,こう言った時を思い起せ。「マルマムの子イーサーよ,あなたの主は,あたしたちのために,(食べ物を)並べた食卓を,天から御下しになるであろうか。」かれ(イーサー)は言った。「あなたがたが信者なら,アッラーを畏れなさい。」
قَالُوا نُرِيدُ أَنْ نَأْكُلَ مِنْهَا وَتَطْمَئِنَّ قُلُوبُنَا وَنَعْلَمَ أَنْ قَدْ صَدَقْتَنَا وَنَكُونَ عَلَيْهَا مِنَ الشَّاهِدِينَ113
かれらは言った。「わたしたちはその(食卓)で食べて,心を安らげたい。またあなたのわたしたちに語られたことが真実であることを知り,わたしたちが,その証人になることを乞い願います。」
قَالَ عِيسَى ابْنُ مَرْيَمَ اللَّهُمَّ رَبَّنَا أَنْزِلْ عَلَيْنَا مَائِدَةً مِنَ السَّمَاءِ تَكُونُ لَنَا عِيدًا لِأَوَّلِنَا وَآخِرِنَا وَآيَةً مِنْكَ ۖ وَارْزُقْنَا وَأَنْتَ خَيْرُ الرَّازِقِينَ114
マルヤムの子イーサーは(祈って)言った。「アッラー,わたしたちの主よ,わたしたちのために,(食物を並べた)食卓を天から御下しになり,それでわたしたちへの最初の,また最後の機縁となされ,あなたからの印として下さい。わたしたちに食を与えて下さい。本当にあなたは最も優れた養い主です。」
قَالَ اللَّهُ إِنِّي مُنَزِّلُهَا عَلَيْكُمْ ۖ فَمَنْ يَكْفُرْ بَعْدُ مِنْكُمْ فَإِنِّي أُعَذِّبُهُ عَذَابًا لَا أُعَذِّبُهُ أَحَدًا مِنَ الْعَالَمِينَ115
アッラーは仰せられた。「本当にわれは,それをあなたがたに下すであろう。それで今後もしあなたがたの中で不信心者となる者があれば,われは世の誰にもまだ加えなかった懲罰で,かれを罰するであろう。」
وَإِذْ قَالَ اللَّهُ يَا عِيسَى ابْنَ مَرْيَمَ أَأَنْتَ قُلْتَ لِلنَّاسِ اتَّخِذُونِي وَأُمِّيَ إِلَـٰهَيْنِ مِنْ دُونِ اللَّهِ ۖ قَالَ سُبْحَانَكَ مَا يَكُونُ لِي أَنْ أَقُولَ مَا لَيْسَ لِي بِحَقٍّ ۚ إِنْ كُنْتُ قُلْتُهُ فَقَدْ عَلِمْتَهُ ۚ تَعْلَمُ مَا فِي نَفْسِي وَلَا أَعْلَمُ مَا فِي نَفْسِكَ ۚ إِنَّكَ أَنْتَ عَلَّامُ الْغُيُوبِ116
またアッラーがこのように仰せられた時を思え。「マルヤムの子イーサーよ,あなたは『アッラーの外に,わたしとわたしの母とを2柱の神とせよ。』と人びとに告げたか。」かれは申し上げた。「あなたに讃えあれ。わたしに権能のないことを,わたしは言うべきでありません。もしわたしがそれを言ったならば,必ずあなたは知っておられます。あなたは,わたしの心の中を知っておられます。だがわたしはあなたの御心の中は知りません。本当にあなたは凡ての奥義を熟知なされています。
مَا قُلْتُ لَهُمْ إِلَّا مَا أَمَرْتَنِي بِهِ أَنِ اعْبُدُوا اللَّهَ رَبِّي وَرَبَّكُمْ ۚ وَكُنْتُ عَلَيْهِمْ شَهِيدًا مَا دُمْتُ فِيهِمْ ۖ فَلَمَّا تَوَفَّيْتَنِي كُنْتَ أَنْتَ الرَّقِيبَ عَلَيْهِمْ ۚ وَأَنْتَ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ شَهِيدٌ117
わたしはあなたに命じられたこと以外は,決してかれらに告げません。『わたしの主であり,あなたがたの主であられるアッラーに仕えなさい。』(と言う以外には)わたしがかれらの中にいた間は,わたしはかれらの証人でありました。あなたがわたしを御呼びになった後は,あなたがかれらの監視者であり,またあなたは,凡てのことの立証者であられます。
إِنْ تُعَذِّبْهُمْ فَإِنَّهُمْ عِبَادُكَ ۖ وَإِنْ تَغْفِرْ لَهُمْ فَإِنَّكَ أَنْتَ الْعَزِيزُ الْحَكِيمُ118
あなたが仮令かれらを罰せられても,誠にかれらはあなたのしもべです。またあなたがかれらを御赦しなされても,本当にあなたこそは,偉力ならびなく英明であられます。」
قَالَ اللَّهُ هَـٰذَا يَوْمُ يَنْفَعُ الصَّادِقِينَ صِدْقُهُمْ ۚ لَهُمْ جَنَّاتٌ تَجْرِي مِنْ تَحْتِهَا الْأَنْهَارُ خَالِدِينَ فِيهَا أَبَدًا ۚ رَضِيَ اللَّهُ عَنْهُمْ وَرَضُوا عَنْهُ ۚ ذَٰلِكَ الْفَوْزُ الْعَظِيمُ119
アッラーは仰せられよう。「これはかれら正直者が,正直ゆえに得をする日である。かれらには川が下を流れる楽園があり,永遠にその中に住むであろう。」アッラーはかれらを喜ばれ,かれらもまたかれに満悦する。それは大願の成就である。
لِلَّهِ مُلْكُ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ وَمَا فِيهِنَّ ۚ وَهُوَ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ120
天と地と,その間の一切の事物は,アッラーの大権に属する。かれは凡てのことに全能であられる。
アル・アナーム
بِسْمِ اللَّهِ الرَّحْمَٰنِ الرَّحِيمِ
الْحَمْدُ لِلَّهِ الَّذِي خَلَقَ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضَ وَجَعَلَ الظُّلُمَاتِ وَالنُّورَ ۖ ثُمَّ الَّذِينَ كَفَرُوا بِرَبِّهِمْ يَعْدِلُونَ1
天と地を創造し,陪黒と光明を定められる,アッラーを讃える。だが信じない者は,かれらの主と(外のものを)同位に置く。
هُوَ الَّذِي خَلَقَكُمْ مِنْ طِينٍ ثُمَّ قَضَىٰ أَجَلًا ۖ وَأَجَلٌ مُسَمًّى عِنْدَهُ ۖ ثُمَّ أَنْتُمْ تَمْتَرُونَ2
かれこそは,泥から,あなたがたを創り,次いで(生存の)期間を定められた方である。一定(の期間)が,かれの御許に定められている。それでもあなたがたは疑うのか。
وَهُوَ اللَّهُ فِي السَّمَاوَاتِ وَفِي الْأَرْضِ ۖ يَعْلَمُ سِرَّكُمْ وَجَهْرَكُمْ وَيَعْلَمُ مَا تَكْسِبُونَ3
かれこそは天にあっても,地でもアッラーであられる。かれはあなたがたの隠すことも,現わすことも知っておられる。またかれはあなたがたの,働いて得たもの(の応報)をも知っておられる。
وَمَا تَأْتِيهِمْ مِنْ آيَةٍ مِنْ آيَاتِ رَبِّهِمْ إِلَّا كَانُوا عَنْهَا مُعْرِضِينَ4
かれらは主から如何なる印を(西?)されても必ずそれから顔を背けてしまう。
فَقَدْ كَذَّبُوا بِالْحَقِّ لَمَّا جَاءَهُمْ ۖ فَسَوْفَ يَأْتِيهِمْ أَنْبَاءُ مَا كَانُوا بِهِ يَسْتَهْزِئُونَ5
真理(クルアーン)がかれらの許に来ると,かれらは常にそれを虚偽であるとした。だがかれらの嘲笑する御告げが,間もなく(事実となって)かれらの許に来るであろう。
أَلَمْ يَرَوْا كَمْ أَهْلَكْنَا مِنْ قَبْلِهِمْ مِنْ قَرْنٍ مَكَّنَّاهُمْ فِي الْأَرْضِ مَا لَمْ نُمَكِّنْ لَكُمْ وَأَرْسَلْنَا السَّمَاءَ عَلَيْهِمْ مِدْرَارًا وَجَعَلْنَا الْأَنْهَارَ تَجْرِي مِنْ تَحْتِهِمْ فَأَهْلَكْنَاهُمْ بِذُنُوبِهِمْ وَأَنْشَأْنَا مِنْ بَعْدِهِمْ قَرْنًا آخَرِينَ6
われはかれら以前に,次から次に幾世代も滅ぼしたかを,あなたがたは考えないのか。われは地上でかれらを代々安住させ,あなたがたにすらしなかったものを与えた。われは,かれらの上に雲を送り(雨を)注ぎ降らせ,その足許に川を流れさせた。だが凡ての罪のためにかれらを滅ぼし,その跡に外の世代を出現させた。
وَلَوْ نَزَّلْنَا عَلَيْكَ كِتَابًا فِي قِرْطَاسٍ فَلَمَسُوهُ بِأَيْدِيهِمْ لَقَالَ الَّذِينَ كَفَرُوا إِنْ هَـٰذَا إِلَّا سِحْرٌ مُبِينٌ7
仮令われがあなたに紙上に(書いた)啓典を下し,かれらが自分の手でそれに触れても,不信心な者はきっと,「これは明らかに魔術に過ぎない。」と言う。
وَقَالُوا لَوْلَا أُنْزِلَ عَلَيْهِ مَلَكٌ ۖ وَلَوْ أَنْزَلْنَا مَلَكًا لَقُضِيَ الْأَمْرُ ثُمَّ لَا يُنْظَرُونَ8
かれらはまた言う。「何故天使が,かれに遺されないのか。」もしわれが天使を遺したならば,事は直ちに決定されて,かれらは猶予されなかったであろう。
وَلَوْ جَعَلْنَاهُ مَلَكًا لَجَعَلْنَاهُ رَجُلًا وَلَلَبَسْنَا عَلَيْهِمْ مَا يَلْبِسُونَ9
仮令われがかれ(使徒)を天使としても,必ず人間の姿をさせ,(今)かれらが惑うように,きっと惑わせたであろう。
وَلَقَدِ اسْتُهْزِئَ بِرُسُلٍ مِنْ قَبْلِكَ فَحَاقَ بِالَّذِينَ سَخِرُوا مِنْهُمْ مَا كَانُوا بِهِ يَسْتَهْزِئُونَ10
あなた以前の使徒たちも,確かに嘲笑されていた。だが嘲笑したものは,その嘲笑していたこと(懲罰)に取り囲まれるであろう。
قُلْ سِيرُوا فِي الْأَرْضِ ثُمَّ انْظُرُوا كَيْفَ كَانَ عَاقِبَةُ الْمُكَذِّبِينَ11
言ってやるがいい。(ムハンマドよ。)「地上を旅して,真理を拒否した者の最後が,どうであったかを見なさい。」
قُلْ لِمَنْ مَا فِي السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ ۖ قُلْ لِلَّهِ ۚ كَتَبَ عَلَىٰ نَفْسِهِ الرَّحْمَةَ ۚ لَيَجْمَعَنَّكُمْ إِلَىٰ يَوْمِ الْقِيَامَةِ لَا رَيْبَ فِيهِ ۚ الَّذِينَ خَسِرُوا أَنْفُسَهُمْ فَهُمْ لَا يُؤْمِنُونَ12
言ってやるがいい。「天と地にある凡てのものは,誰の有であるのか。」言ってやるがいい。「アッラーの有である。かれは慈悲を御自分の動となされる。審判の日には,必ずあなたがたを召集されよう。それに疑いの余地はないのである。」だが自分の魂を滅ぼしてしまった者は,信じないであろう。
وَلَهُ مَا سَكَنَ فِي اللَّيْلِ وَالنَّهَارِ ۚ وَهُوَ السَّمِيعُ الْعَلِيمُ13
夜と昼とに住む凡てのものは,かれの有である。かれは,全聴にして全知であられる。
قُلْ أَغَيْرَ اللَّهِ أَتَّخِذُ وَلِيًّا فَاطِرِ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ وَهُوَ يُطْعِمُ وَلَا يُطْعَمُ ۗ قُلْ إِنِّي أُمِرْتُ أَنْ أَكُونَ أَوَّلَ مَنْ أَسْلَمَ ۖ وَلَا تَكُونَنَّ مِنَ الْمُشْرِكِينَ14
言ってやるがいい。「わたしは,アッラー以外の加護をどうして求めるだろうか。かれは天と地の創造者で,(すべてを)養い,(誰からも)養われない」言ってやるがいい。「わたしは(かれに)服従,帰依する者の先き駆けとなり,『多神教徒の仲間となってはならない』と命じられた。」
قُلْ إِنِّي أَخَافُ إِنْ عَصَيْتُ رَبِّي عَذَابَ يَوْمٍ عَظِيمٍ15
言ってやるがいい。「わたしがもし主に背くならば,偉大な日の懲罰が本当に恐ろしい。」
مَنْ يُصْرَفْ عَنْهُ يَوْمَئِذٍ فَقَدْ رَحِمَهُ ۚ وَذَٰلِكَ الْفَوْزُ الْمُبِينُ16
その日(懲罰を)免れる者には,必ず慈悲を与えられる。それは明らかに至上の幸福の成就である。
وَإِنْ يَمْسَسْكَ اللَّهُ بِضُرٍّ فَلَا كَاشِفَ لَهُ إِلَّا هُوَ ۖ وَإِنْ يَمْسَسْكَ بِخَيْرٍ فَهُوَ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ17
もしアッラーが,あなたを災厄で害されれば,かれの外にこれを除くものはない。もしかれが,あなたに幸福を届けられれば,本当にかれは凡てのことに全能てあられる。
وَهُوَ الْقَاهِرُ فَوْقَ عِبَادِهِ ۚ وَهُوَ الْحَكِيمُ الْخَبِيرُ18
かれは,そのしもべたちの上におられる至高者であり,かれは英明にして全知であられる。
قُلْ أَيُّ شَيْءٍ أَكْبَرُ شَهَادَةً ۖ قُلِ اللَّهُ ۖ شَهِيدٌ بَيْنِي وَبَيْنَكُمْ ۚ وَأُوحِيَ إِلَيَّ هَـٰذَا الْقُرْآنُ لِأُنْذِرَكُمْ بِهِ وَمَنْ بَلَغَ ۚ أَئِنَّكُمْ لَتَشْهَدُونَ أَنَّ مَعَ اللَّهِ آلِهَةً أُخْرَىٰ ۚ قُلْ لَا أَشْهَدُ ۚ قُلْ إِنَّمَا هُوَ إِلَـٰهٌ وَاحِدٌ وَإِنَّنِي بَرِيءٌ مِمَّا تُشْرِكُونَ19
言ってやるがいい。「立証において,最も重要なことは何であるか。」言ってやるがいい。「アッラーは,わたしとあなたがたとの間の立証者であられる。このクルアーンが,わたしに啓示されたのは,わたしがあなたがたそして届く限りの者に,それによって警告するためである。あなたがたは(アッラーの外に)他の神があることを,証言出来るのか。」言ってやるがいい。「わたしは証言することは出来ない。」言ってやるがいい。「本当にかれは唯一の神であられる。わたしは,あなたがたが信仰するものとは全く別の存在である。」
الَّذِينَ آتَيْنَاهُمُ الْكِتَابَ يَعْرِفُونَهُ كَمَا يَعْرِفُونَ أَبْنَاءَهُمُ ۘ الَّذِينَ خَسِرُوا أَنْفُسَهُمْ فَهُمْ لَا يُؤْمِنُونَ20
われが啓典を授けた者たちは,自分の子を認めるようにこれを認める。だが,自分の魂を滅ぼした者は信じない。
وَمَنْ أَظْلَمُ مِمَّنِ افْتَرَىٰ عَلَى اللَّهِ كَذِبًا أَوْ كَذَّبَ بِآيَاتِهِ ۗ إِنَّهُ لَا يُفْلِحُ الظَّالِمُونَ21
アッラーに就いて虚偽を作り上げ,またはその印を拒否するより,甚だしい不義があろうか。本当に不義を行う者は決して成功しないであろう。
وَيَوْمَ نَحْشُرُهُمْ جَمِيعًا ثُمَّ نَقُولُ لِلَّذِينَ أَشْرَكُوا أَيْنَ شُرَكَاؤُكُمُ الَّذِينَ كُنْتُمْ تَزْعُمُونَ22
われが一斉にかれらを召集する日,邪神を信仰した者たちに(問うて)言う。「あなたがたが言い張っていた,仲間(邪神ども)はどこにいるのか。」
ثُمَّ لَمْ تَكُنْ فِتْنَتُهُمْ إِلَّا أَنْ قَالُوا وَاللَّهِ رَبِّنَا مَا كُنَّا مُشْرِكِينَ23
その時かれらは,こう言う外にロ実はないであろう。「わたしたちの主,アッラーにかけて誓います。わたしたちは決して外の神々を信仰した者ではありません。」
انْظُرْ كَيْفَ كَذَبُوا عَلَىٰ أَنْفُسِهِمْ ۚ وَضَلَّ عَنْهُمْ مَا كَانُوا يَفْتَرُونَ24
見なさい。如何にかれらが自らを欺くか。またかれらの虚構したものが,かれらを迷わせたかを。
وَمِنْهُمْ مَنْ يَسْتَمِعُ إِلَيْكَ ۖ وَجَعَلْنَا عَلَىٰ قُلُوبِهِمْ أَكِنَّةً أَنْ يَفْقَهُوهُ وَفِي آذَانِهِمْ وَقْرًا ۚ وَإِنْ يَرَوْا كُلَّ آيَةٍ لَا يُؤْمِنُوا بِهَا ۚ حَتَّىٰ إِذَا جَاءُوكَ يُجَادِلُونَكَ يَقُولُ الَّذِينَ كَفَرُوا إِنْ هَـٰذَا إِلَّا أَسَاطِيرُ الْأَوَّلِينَ25
かれらの中には,あなたに耳を傾ける者もあるが,われはかれらの心に覆いをしたので,これ(クルアーン)を理解しない。またその耳を鈍くした。だからかれらは仮令各種の印を見ても,これを信じない。そしてかれらがあなたの許にやって来るのは,議論するため(だけ)である。信じない者たちは,「これは昔の物語に過ぎないのです。」と言う。
وَهُمْ يَنْهَوْنَ عَنْهُ وَيَنْأَوْنَ عَنْهُ ۖ وَإِنْ يُهْلِكُونَ إِلَّا أَنْفُسَهُمْ وَمَا يَشْعُرُونَ26
かれらは外の者をそれから遠ざけ,また自分たちもこれを避ける。だがかれらは自ら自分の魂を傷つけるだけで,自分はそれに気付かない。
وَلَوْ تَرَىٰ إِذْ وُقِفُوا عَلَى النَّارِ فَقَالُوا يَا لَيْتَنَا نُرَدُّ وَلَا نُكَذِّبَ بِآيَاتِ رَبِّنَا وَنَكُونَ مِنَ الْمُؤْمِنِينَ27
あなたがもし,かれらが火獄の前に立たされる姿を見たらどうであろう。その時かれらは言う。「ああ,わたしたちがもし送り帰されるならば,決して主の印を拒否しないで,必ず信仰するでしょうに。」
بَلْ بَدَا لَهُمْ مَا كَانُوا يُخْفُونَ مِنْ قَبْلُ ۖ وَلَوْ رُدُّوا لَعَادُوا لِمَا نُهُوا عَنْهُ وَإِنَّهُمْ لَكَاذِبُونَ28
いや,かれらが今まで隠していたものが,(今)自分たちの前に明らかになったに過ぎない。それでかれらが仮命(再び)戻されても,かれらは必ず禁じられたことを繰り返すであろう。かれらは本当に虚言の徒である。
وَقَالُوا إِنْ هِيَ إِلَّا حَيَاتُنَا الدُّنْيَا وَمَا نَحْنُ بِمَبْعُوثِينَ29
かれらは言う。「この世の生があるだけで,再び甦るなどということはないのです。」
وَلَوْ تَرَىٰ إِذْ وُقِفُوا عَلَىٰ رَبِّهِمْ ۚ قَالَ أَلَيْسَ هَـٰذَا بِالْحَقِّ ۚ قَالُوا بَلَىٰ وَرَبِّنَا ۚ قَالَ فَذُوقُوا الْعَذَابَ بِمَا كُنْتُمْ تَكْفُرُونَ30
あなたがもし,かれらが主と向かい合って立たされる時を見たらどうであろう。その時(主は)仰せられるであろう。「これは真実ではないか。」かれらは言う。「そうです。主にかけて(誓って)。」かれは仰せられよう。「あなたがたは,信仰を拒否したために懲罰を味わいなさい。」
قَدْ خَسِرَ الَّذِينَ كَذَّبُوا بِلِقَاءِ اللَّهِ ۖ حَتَّىٰ إِذَا جَاءَتْهُمُ السَّاعَةُ بَغْتَةً قَالُوا يَا حَسْرَتَنَا عَلَىٰ مَا فَرَّطْنَا فِيهَا وَهُمْ يَحْمِلُونَ أَوْزَارَهُمْ عَلَىٰ ظُهُورِهِمْ ۚ أَلَا سَاءَ مَا يَزِرُونَ31
アッラーに会うことを虚偽であるとする者は,確かに失敗者である。その時が突然来れば,かれらは言う。「ああ,悲しい,わたしたちは何と疎かなことをしたことか。」かれらは背に自分の重荷を負っている。ああ,かれらの負う重荷こそ災いである。
وَمَا الْحَيَاةُ الدُّنْيَا إِلَّا لَعِبٌ وَلَهْوٌ ۖ وَلَلدَّارُ الْآخِرَةُ خَيْرٌ لِلَّذِينَ يَتَّقُونَ ۗ أَفَلَا تَعْقِلُونَ32
現世の生活は,遊びか戯れに過ぎない。だが主を畏れる者には,来世の住まいこそ最も優れている。あなたがたは悟らないのか。
قَدْ نَعْلَمُ إِنَّهُ لَيَحْزُنُكَ الَّذِي يَقُولُونَ ۖ فَإِنَّهُمْ لَا يُكَذِّبُونَكَ وَلَـٰكِنَّ الظَّالِمِينَ بِآيَاتِ اللَّهِ يَجْحَدُونَ33
われはかれらの言葉が,あなたを如何に悲しませるかを知っている。かれらが虚言の徒とするのは,あなたではない。不義者たちは,専らアッラーの印を否定しているだけ。
وَلَقَدْ كُذِّبَتْ رُسُلٌ مِنْ قَبْلِكَ فَصَبَرُوا عَلَىٰ مَا كُذِّبُوا وَأُوذُوا حَتَّىٰ أَتَاهُمْ نَصْرُنَا ۚ وَلَا مُبَدِّلَ لِكَلِمَاتِ اللَّهِ ۚ وَلَقَدْ جَاءَكَ مِنْ نَبَإِ الْمُرْسَلِينَ34
あなた以前にも,使徒たちは虚言の徒と呼ばれた。それでわれの救助を得るまで,かれらは拒否と迫害を耐え忍んだ。誰にもアッラーの御言葉を変えることは出来ない。使徒たちに関する一部の消息は,既にあなたに伝えられたのである。
وَإِنْ كَانَ كَبُرَ عَلَيْكَ إِعْرَاضُهُمْ فَإِنِ اسْتَطَعْتَ أَنْ تَبْتَغِيَ نَفَقًا فِي الْأَرْضِ أَوْ سُلَّمًا فِي السَّمَاءِ فَتَأْتِيَهُمْ بِآيَةٍ ۚ وَلَوْ شَاءَ اللَّهُ لَجَمَعَهُمْ عَلَى الْهُدَىٰ ۚ فَلَا تَكُونَنَّ مِنَ الْجَاهِلِينَ35
もしかれらが反抗して去るのがあなたに酪く苦痛ならば,あなたに出来るなら,地にトンネルを掘り,または天に梯をかけて,かれらに印を現わせ。アッラーが御好みになるならば,(正しい)導きの上にかれらを集められる。それであなたは,無知な者の仲間となってはならない。
إِنَّمَا يَسْتَجِيبُ الَّذِينَ يَسْمَعُونَ ۘ وَالْمَوْتَىٰ يَبْعَثُهُمُ اللَّهُ ثُمَّ إِلَيْهِ يُرْجَعُونَ36
耳を傾ける者だけ,呼びかけに答えるであろう。(あえて聞かない) 死者は,アッラーがこれを甦らせ,それからかれの御許に帰らせられる。
وَقَالُوا لَوْلَا نُزِّلَ عَلَيْهِ آيَةٌ مِنْ رَبِّهِ ۚ قُلْ إِنَّ اللَّهَ قَادِرٌ عَلَىٰ أَنْ يُنَزِّلَ آيَةً وَلَـٰكِنَّ أَكْثَرَهُمْ لَا يَعْلَمُونَ37
かれらは言う。「何故かれに,主から印が下されないのであろうか。」言ってやるがいい。「アッラーは,確かに印を下す御力を持っておられる。だがかれらの多くは,理解しないのである。」
وَمَا مِنْ دَابَّةٍ فِي الْأَرْضِ وَلَا طَائِرٍ يَطِيرُ بِجَنَاحَيْهِ إِلَّا أُمَمٌ أَمْثَالُكُمْ ۚ مَا فَرَّطْنَا فِي الْكِتَابِ مِنْ شَيْءٍ ۚ ثُمَّ إِلَىٰ رَبِّهِمْ يُحْشَرُونَ38
地上の生きとし生けるものも,双翼で飛ぶ鳥も,あなたがたのように共同体の同類でないものはない。啓典の中には一事でも,われが疎かにしたものはない。やがてみなかれらの主の御許に召集されるのである。
وَالَّذِينَ كَذَّبُوا بِآيَاتِنَا صُمٌّ وَبُكْمٌ فِي الظُّلُمَاتِ ۗ مَنْ يَشَإِ اللَّهُ يُضْلِلْهُ وَمَنْ يَشَأْ يَجْعَلْهُ عَلَىٰ صِرَاطٍ مُسْتَقِيمٍ39
わが印を拒否する者は,暗黒の中で耳が聞こえない者,ものを言えない者である。アッラーは,御望みの者を迷うに任せ,また御望みの者を正しい道につかせられる。
قُلْ أَرَأَيْتَكُمْ إِنْ أَتَاكُمْ عَذَابُ اللَّهِ أَوْ أَتَتْكُمُ السَّاعَةُ أَغَيْرَ اللَّهِ تَدْعُونَ إِنْ كُنْتُمْ صَادِقِينَ40
言ってやるがいい。「あなたがた自身考えてみなさい。もしアッラーの懲罰があなたがたに下り,または(死の)時があなたがたに訪れたならば,アッラー以外のものを呼ぶのか。あなたがたが本当のことを言っているとすれば。」
بَلْ إِيَّاهُ تَدْعُونَ فَيَكْشِفُ مَا تَدْعُونَ إِلَيْهِ إِنْ شَاءَ وَتَنْسَوْنَ مَا تُشْرِكُونَ41
「いや,あなたがたは,かれだけを呼ぶであろう。もしかれの御心があれば,あなたがたがかれに祈ったことによって,(その災厄を)除かれよう。その時あなたがたは,信仰していた邪なものを忘れるであろう。」
وَلَقَدْ أَرْسَلْنَا إِلَىٰ أُمَمٍ مِنْ قَبْلِكَ فَأَخَذْنَاهُمْ بِالْبَأْسَاءِ وَالضَّرَّاءِ لَعَلَّهُمْ يَتَضَرَّعُونَ42
われは,あなた以前の各民族にも(使徒たちを)遣し,人々が謙虚になるよう,不幸と災厄で人々を懲らしめた。
فَلَوْلَا إِذْ جَاءَهُمْ بَأْسُنَا تَضَرَّعُوا وَلَـٰكِنْ قَسَتْ قُلُوبُهُمْ وَزَيَّنَ لَهُمُ الشَّيْطَانُ مَا كَانُوا يَعْمَلُونَ43
わが災厄がかれらに下った時,何故謙虚でなかったのであろうか。かれらの心はかえって頑固になり,悪魔はかれらに対し自分たちの行ったことを立派であると思わせた。
فَلَمَّا نَسُوا مَا ذُكِّرُوا بِهِ فَتَحْنَا عَلَيْهِمْ أَبْوَابَ كُلِّ شَيْءٍ حَتَّىٰ إِذَا فَرِحُوا بِمَا أُوتُوا أَخَذْنَاهُمْ بَغْتَةً فَإِذَا هُمْ مُبْلِسُونَ44
それでかれらが,自分たちに授けられた訓戒を忘れた時,われは凡ての(良い)ことの門をかれらのために開いた。かれらがその与えられたものに歓喜していた時,われは突然襲ってやった。見なさい,かれらは絶望に陥ってしまった。
فَقُطِعَ دَابِرُ الْقَوْمِ الَّذِينَ ظَلَمُوا ۚ وَالْحَمْدُ لِلَّهِ رَبِّ الْعَالَمِينَ45
こうして不義を行った民の子孫は,絶えてしまった。万有の主,アッラーに讃えあれ。
قُلْ أَرَأَيْتُمْ إِنْ أَخَذَ اللَّهُ سَمْعَكُمْ وَأَبْصَارَكُمْ وَخَتَمَ عَلَىٰ قُلُوبِكُمْ مَنْ إِلَـٰهٌ غَيْرُ اللَّهِ يَأْتِيكُمْ بِهِ ۗ انْظُرْ كَيْفَ نُصَرِّفُ الْآيَاتِ ثُمَّ هُمْ يَصْدِفُونَ46
言ってやるがいい。「あなたがたは考えなかったのか。アッラーが,もしあなたがたの視覚や聴覚を奪い。また心を封じられれば,アッラーの外にどの神がそれをあなたがたに返し授けられるかを。」見なさい。われは如何に印を繰り返したか,それでもかれらは背き去った。
قُلْ أَرَأَيْتَكُمْ إِنْ أَتَاكُمْ عَذَابُ اللَّهِ بَغْتَةً أَوْ جَهْرَةً هَلْ يُهْلَكُ إِلَّا الْقَوْمُ الظَّالِمُونَ47
言ってやるがいい。「あなたがたは考えてみなさい。仮令アッラーの懲罰が,突然にまた公然と来ても,不義の民の外,誰が滅ぼされようか。」
وَمَا نُرْسِلُ الْمُرْسَلِينَ إِلَّا مُبَشِّرِينَ وَمُنْذِرِينَ ۖ فَمَنْ آمَنَ وَأَصْلَحَ فَلَا خَوْفٌ عَلَيْهِمْ وَلَا هُمْ يَحْزَنُونَ48
われは,吉報の伝達者か警告者の外には,使徒を遣さない。だから信仰して身を修める者には,恐れもなく憂いもないであろう。
وَالَّذِينَ كَذَّبُوا بِآيَاتِنَا يَمَسُّهُمُ الْعَذَابُ بِمَا كَانُوا يَفْسُقُونَ49
だがわが印を虚偽であるとする者は,その背いていたことに対し処罰されるであろう。
قُلْ لَا أَقُولُ لَكُمْ عِنْدِي خَزَائِنُ اللَّهِ وَلَا أَعْلَمُ الْغَيْبَ وَلَا أَقُولُ لَكُمْ إِنِّي مَلَكٌ ۖ إِنْ أَتَّبِعُ إِلَّا مَا يُوحَىٰ إِلَيَّ ۚ قُلْ هَلْ يَسْتَوِي الْأَعْمَىٰ وَالْبَصِيرُ ۚ أَفَلَا تَتَفَكَّرُونَ50
(不信者に)言ってやるがいい。「アッラーの宝物がわたしの手にあるとは,あなたがたに言わない。またわたしは,幽玄界に就いても知らない。またわたしは天使であるとも言わない。わたしは,只わたしに啓示されたことに従うだけである。」言ってやるがいい。「盲人と正常の目の人とは同じであろうか。それでもあなたがたは反省しないのか。」
وَأَنْذِرْ بِهِ الَّذِينَ يَخَافُونَ أَنْ يُحْشَرُوا إِلَىٰ رَبِّهِمْ ۙ لَيْسَ لَهُمْ مِنْ دُونِهِ وَلِيٌّ وَلَا شَفِيعٌ لَعَلَّهُمْ يَتَّقُونَ51
あなたは主に召されることを恐れる者に,それ(クルアーン)によって警告しなさい。かれの外にかれらを愛護するものも,執り成すものもないのである。恐らくかれらは主を畏れるであろう。
وَلَا تَطْرُدِ الَّذِينَ يَدْعُونَ رَبَّهُمْ بِالْغَدَاةِ وَالْعَشِيِّ يُرِيدُونَ وَجْهَهُ ۖ مَا عَلَيْكَ مِنْ حِسَابِهِمْ مِنْ شَيْءٍ وَمَا مِنْ حِسَابِكَ عَلَيْهِمْ مِنْ شَيْءٍ فَتَطْرُدَهُمْ فَتَكُونَ مِنَ الظَّالِمِينَ52
主の御喜びを求めて,朝夕,かれに祈る者を追放してはならない。かれらの(善悪の)清算は,少しもあなたの任ではなく,あなたの清算は,少しもかれらの任ではない。それで,あなたがかれらを追放するならば,あなたは不義の徒となるであろう。
وَكَذَٰلِكَ فَتَنَّا بَعْضَهُمْ بِبَعْضٍ لِيَقُولُوا أَهَـٰؤُلَاءِ مَنَّ اللَّهُ عَلَيْهِمْ مِنْ بَيْنِنَا ۗ أَلَيْسَ اللَّهُ بِأَعْلَمَ بِالشَّاكِرِينَ53
このようにわれは,かれらのある者で外を試みる。それはかれらに,「アッラーが恩恵を与える者は,わたしたちの中の,これらの人びとですか。」と言わせるためである。本当に感謝する者を,最もよく知る方はアッラーではないか。
وَإِذَا جَاءَكَ الَّذِينَ يُؤْمِنُونَ بِآيَاتِنَا فَقُلْ سَلَامٌ عَلَيْكُمْ ۖ كَتَبَ رَبُّكُمْ عَلَىٰ نَفْسِهِ الرَّحْمَةَ ۖ أَنَّهُ مَنْ عَمِلَ مِنْكُمْ سُوءًا بِجَهَالَةٍ ثُمَّ تَابَ مِنْ بَعْدِهِ وَأَصْلَحَ فَأَنَّهُ غَفُورٌ رَحِيمٌ54
わが印を信じる者があなたの許に来たならば,言ってやるがいい。「あなたがたに平安あれ。あなたがたの主は,慈悲を御自分の務めとされる。それであなたがたの中,無知で悪事を行った者も,悔悟してその身を修めるならば(許される),本当にかれは寛容にして慈悲深くあられる。」
وَكَذَٰلِكَ نُفَصِّلُ الْآيَاتِ وَلِتَسْتَبِينَ سَبِيلُ الْمُجْرِمِينَ55
このようにわれは,印を詳細にわたって解明した。これは罪を犯す者の辿る道を明示するためである。
قُلْ إِنِّي نُهِيتُ أَنْ أَعْبُدَ الَّذِينَ تَدْعُونَ مِنْ دُونِ اللَّهِ ۚ قُلْ لَا أَتَّبِعُ أَهْوَاءَكُمْ ۙ قَدْ ضَلَلْتُ إِذًا وَمَا أَنَا مِنَ الْمُهْتَدِينَ56
言ってやるがいい。「わたしはあなたがたが祈っているアッラー以外のものに仕えることを禁じられたのだ。」言ってやるがいい。「わたしは,あなたがたの虚しい望みに従わない。そうなれば,わたしは迷ってしまって,(正しく)導かれない。」
قُلْ إِنِّي عَلَىٰ بَيِّنَةٍ مِنْ رَبِّي وَكَذَّبْتُمْ بِهِ ۚ مَا عِنْدِي مَا تَسْتَعْجِلُونَ بِهِ ۚ إِنِ الْحُكْمُ إِلَّا لِلَّهِ ۖ يَقُصُّ الْحَقَّ ۖ وَهُوَ خَيْرُ الْفَاصِلِينَ57
言ってやるがいい。「わたしは主からの明証の上に(立つ者で)あるが,あなたがたはそれを虚偽であるとした。あなたがたが急ぐこと(懲罰)は,わたしに出来ることではない。裁決はアッラーにだけ属する。かれは真実を説かれ,最も優れた裁決者であられる。」
قُلْ لَوْ أَنَّ عِنْدِي مَا تَسْتَعْجِلُونَ بِهِ لَقُضِيَ الْأَمْرُ بَيْنِي وَبَيْنَكُمْ ۗ وَاللَّهُ أَعْلَمُ بِالظَّالِمِينَ58
言ってやるがいい。「もしあなたがたの急ぐこと(懲罰)が,わたしの手中にあるならば,事はわたしとあなたがたとの間で,直ぐ決定されよう。だがアッラーは,不義を行う者を最もよく知っておられる。
وَعِنْدَهُ مَفَاتِحُ الْغَيْبِ لَا يَعْلَمُهَا إِلَّا هُوَ ۚ وَيَعْلَمُ مَا فِي الْبَرِّ وَالْبَحْرِ ۚ وَمَا تَسْقُطُ مِنْ وَرَقَةٍ إِلَّا يَعْلَمُهَا وَلَا حَبَّةٍ فِي ظُلُمَاتِ الْأَرْضِ وَلَا رَطْبٍ وَلَا يَابِسٍ إِلَّا فِي كِتَابٍ مُبِينٍ59
幽玄界の鍵はかれの御許にあり,かれの外には誰もこれを知らない。かれは陸と海にある凡てのものを知っておられる。一枚の木の葉でも,かれがそれを知らずに落ちることはなく,また大地の暗闇の中の一粒の穀物でも,生気があるのか,または枯れているのか,明瞭な天の書の中にないものはないのである。
وَهُوَ الَّذِي يَتَوَفَّاكُمْ بِاللَّيْلِ وَيَعْلَمُ مَا جَرَحْتُمْ بِالنَّهَارِ ثُمَّ يَبْعَثُكُمْ فِيهِ لِيُقْضَىٰ أَجَلٌ مُسَمًّى ۖ ثُمَّ إِلَيْهِ مَرْجِعُكُمْ ثُمَّ يُنَبِّئُكُمْ بِمَا كُنْتُمْ تَعْمَلُونَ60
かれこそは,夜間あなたがたの魂を召される方で,あなたがたが昼間行ったことを知っておられる。またかれは昼間,あなたがたを目覚めさせ,定められた(あなたがたの生活の)期間を全うなされる。それからあなたがたはかれの御許に帰ろ。その時かれは,あなたがたに自分が行ったことを告げ知らせる。
وَهُوَ الْقَاهِرُ فَوْقَ عِبَادِهِ ۖ وَيُرْسِلُ عَلَيْكُمْ حَفَظَةً حَتَّىٰ إِذَا جَاءَ أَحَدَكُمُ الْمَوْتُ تَوَفَّتْهُ رُسُلُنَا وَهُمْ لَا يُفَرِّطُونَ61
かれは,しもべたちの上に権能をもつ方であられ,あなたがたに保護者(の天使)を遣される。死があなたがたの1人に臨む時,われが遣したもの(天使)たちは,それ(魂)を取り上げる。かれら(天使たち)は,(わが命令に)怠慢ではない。
ثُمَّ رُدُّوا إِلَى اللَّهِ مَوْلَاهُمُ الْحَقِّ ۚ أَلَا لَهُ الْحُكْمُ وَهُوَ أَسْرَعُ الْحَاسِبِينَ62
それからかれらは,真の主,アッラーに戻される。裁決はかれがなされるのではないか。かれは清算する際は極めて速い御方であられる。」
قُلْ مَنْ يُنَجِّيكُمْ مِنْ ظُلُمَاتِ الْبَرِّ وَالْبَحْرِ تَدْعُونَهُ تَضَرُّعًا وَخُفْيَةً لَئِنْ أَنْجَانَا مِنْ هَـٰذِهِ لَنَكُونَنَّ مِنَ الشَّاكِرِينَ63
言ってやるがいい。「陸と海の暗闇の中から,あなたがたを救うのは誰か。あなたがたは心虚しく,畏れかしこんでかれに祈る。『あなたがもし,これからわたしたちを御救いになれば,わたしたちは必ず感謝を捧げる。』と。」
قُلِ اللَّهُ يُنَجِّيكُمْ مِنْهَا وَمِنْ كُلِّ كَرْبٍ ثُمَّ أَنْتُمْ تُشْرِكُونَ64
言ってやるがいい。「アッラーはあなたがたをこの事から,また凡ての苦悩から御救いになられる。だがあなたがたは,邪なものを崇拝する。」
قُلْ هُوَ الْقَادِرُ عَلَىٰ أَنْ يَبْعَثَ عَلَيْكُمْ عَذَابًا مِنْ فَوْقِكُمْ أَوْ مِنْ تَحْتِ أَرْجُلِكُمْ أَوْ يَلْبِسَكُمْ شِيَعًا وَيُذِيقَ بَعْضَكُمْ بَأْسَ بَعْضٍ ۗ انْظُرْ كَيْفَ نُصَرِّفُ الْآيَاتِ لَعَلَّهُمْ يَفْقَهُونَ65
言ってやるがいい。「かれはあなたがたの上から,また足許から,懲罰を下すことが出来,またあなたがたを仲間割れさせて混乱に陥らせ,またある者に,外の暴虐を味わわせることも出来る。」われは,如何に印を示すかを見なさい。恐らくかれらは会得するであろう。
وَكَذَّبَ بِهِ قَوْمُكَ وَهُوَ الْحَقُّ ۚ قُلْ لَسْتُ عَلَيْكُمْ بِوَكِيلٍ66
これは真理であるが,あなたの民は虚偽であるとした。言ってやるがいい。「わたしは,あなたがたの後見人ではない。」
لِكُلِّ نَبَإٍ مُسْتَقَرٌّ ۚ وَسَوْفَ تَعْلَمُونَ67
「それぞれの御告げには,それぞれ一定の期限がある。間もなくあなたがたはそれを知るであろう。」
وَإِذَا رَأَيْتَ الَّذِينَ يَخُوضُونَ فِي آيَاتِنَا فَأَعْرِضْ عَنْهُمْ حَتَّىٰ يَخُوضُوا فِي حَدِيثٍ غَيْرِهِ ۚ وَإِمَّا يُنْسِيَنَّكَ الشَّيْطَانُ فَلَا تَقْعُدْ بَعْدَ الذِّكْرَىٰ مَعَ الْقَوْمِ الظَّالِمِينَ68
わが啓示に就いて無駄なことに耽る者を見たならば,かれらが外の話題に変えるまで遠ざかれ。仮令悪魔があなたに忘れさせても,気付いた後は不義の民と同席してはならない。
وَمَا عَلَى الَّذِينَ يَتَّقُونَ مِنْ حِسَابِهِمْ مِنْ شَيْءٍ وَلَـٰكِنْ ذِكْرَىٰ لَعَلَّهُمْ يَتَّقُونَ69
主を畏れる者には,かれら不義の徒の清算に就いて少しも責任はない。だが念のため訓戒しておく,恐らくかれらは主を畏れるであろう。
وَذَرِ الَّذِينَ اتَّخَذُوا دِينَهُمْ لَعِبًا وَلَهْوًا وَغَرَّتْهُمُ الْحَيَاةُ الدُّنْيَا ۚ وَذَكِّرْ بِهِ أَنْ تُبْسَلَ نَفْسٌ بِمَا كَسَبَتْ لَيْسَ لَهَا مِنْ دُونِ اللَّهِ وَلِيٌّ وَلَا شَفِيعٌ وَإِنْ تَعْدِلْ كُلَّ عَدْلٍ لَا يُؤْخَذْ مِنْهَا ۗ أُولَـٰئِكَ الَّذِينَ أُبْسِلُوا بِمَا كَسَبُوا ۖ لَهُمْ شَرَابٌ مِنْ حَمِيمٍ وَعَذَابٌ أَلِيمٌ بِمَا كَانُوا يَكْفُرُونَ70
自分の教えを,遊びや戯れとする者と,現世の生活に欺かれている者たちは,放っておきなさい。そして各人はその行いによって,自ら破滅に陥ることをそれで訓戒しなさい。アッラーの外には,どんな守護者も執り成す者もない。凡ての代償を提出しても,受け入れられないであろう。これらの者は自分の行ったことによって滅び,主を拒否したために煮えたった湯を飲み,また痛烈な懲罰を受けるであろう。
قُلْ أَنَدْعُو مِنْ دُونِ اللَّهِ مَا لَا يَنْفَعُنَا وَلَا يَضُرُّنَا وَنُرَدُّ عَلَىٰ أَعْقَابِنَا بَعْدَ إِذْ هَدَانَا اللَّهُ كَالَّذِي اسْتَهْوَتْهُ الشَّيَاطِينُ فِي الْأَرْضِ حَيْرَانَ لَهُ أَصْحَابٌ يَدْعُونَهُ إِلَى الْهُدَى ائْتِنَا ۗ قُلْ إِنَّ هُدَى اللَّهِ هُوَ الْهُدَىٰ ۖ وَأُمِرْنَا لِنُسْلِمَ لِرَبِّ الْعَالَمِينَ71
言ってやるがいい。「わたしたちはアッラーの外に,わたしたちに益もなく害もないものに祈れようか。わたしたちは一度アッラーに導かれた後に,地上で悪魔の誘惑に迷わされた者のように,わたしたちの踵を返せるであろうか。かれには(よい)仲間たちがいて,『わたしたちのもとに来なさい』と正しい道に招いているではないか」言ってやるがいい。「アッラーの導きこそ(真の)導きである。わたしたちは,万有の主に服従,帰依しなさいと命じられている。」
وَأَنْ أَقِيمُوا الصَّلَاةَ وَاتَّقُوهُ ۚ وَهُوَ الَّذِي إِلَيْهِ تُحْشَرُونَ72
「また『礼拝の務めを守り,かれを畏れなさい。かれこそはあなたがたを御許に召集なされる方であられる。』(と命じられている。)」
وَهُوَ الَّذِي خَلَقَ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضَ بِالْحَقِّ ۖ وَيَوْمَ يَقُولُ كُنْ فَيَكُونُ ۚ قَوْلُهُ الْحَقُّ ۚ وَلَهُ الْمُلْكُ يَوْمَ يُنْفَخُ فِي الصُّورِ ۚ عَالِمُ الْغَيْبِ وَالشَّهَادَةِ ۚ وَهُوَ الْحَكِيمُ الْخَبِيرُ73
またかれこそは真理をもって,天と地を創造された方であられる。その日は,かれが「有れ」と仰せになれば,即ち有るのである。かれの言葉は真実である。ラッパが吹かれる日,大権はかれに属する。かれは幽玄界も現象界をも知っておられる。かれは英明にして凡てに通暁しておられる。
وَإِذْ قَالَ إِبْرَاهِيمُ لِأَبِيهِ آزَرَ أَتَتَّخِذُ أَصْنَامًا آلِهَةً ۖ إِنِّي أَرَاكَ وَقَوْمَكَ فِي ضَلَالٍ مُبِينٍ74
イブラーヒームがその父アーザルに,こう言った時を思え。「あなたは偶像を神々となさるのか。本当にあなたとあなたの民は,明らかに誤っていると思う。」
وَكَذَٰلِكَ نُرِي إِبْرَاهِيمَ مَلَكُوتَ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ وَلِيَكُونَ مِنَ الْمُوقِنِينَ75
われはこのように,天と地の王国をイブラーヒームに示し,かれを全く迷いのない信者にしようとしたのである。
فَلَمَّا جَنَّ عَلَيْهِ اللَّيْلُ رَأَىٰ كَوْكَبًا ۖ قَالَ هَـٰذَا رَبِّي ۖ فَلَمَّا أَفَلَ قَالَ لَا أُحِبُّ الْآفِلِينَ76
夜(の暗闇)がかれを覆う時,かれは一つの星を見た。かれは言った。「これがわたしの主です。」だが星が沈むと,かれは言った。「わたしは沈むものを好みません。」
فَلَمَّا رَأَى الْقَمَرَ بَازِغًا قَالَ هَـٰذَا رَبِّي ۖ فَلَمَّا أَفَلَ قَالَ لَئِنْ لَمْ يَهْدِنِي رَبِّي لَأَكُونَنَّ مِنَ الْقَوْمِ الضَّالِّينَ77
次いでかれは月が昇るのを見て,言った。「これがわたしの主です。」だがそれが沈むと,かれは言った。「わたしの主がわたしを導かれなかったら,わたしはきっと迷った民の仲間になったでしょう。」
فَلَمَّا رَأَى الشَّمْسَ بَازِغَةً قَالَ هَـٰذَا رَبِّي هَـٰذَا أَكْبَرُ ۖ فَلَمَّا أَفَلَتْ قَالَ يَا قَوْمِ إِنِّي بَرِيءٌ مِمَّا تُشْرِكُونَ78
次いでかれは太陽が昇るのを見て,言った。「これがわたしの主です。これは偉大です。」だがそれが沈むと,かれは言った。「わたしの人びとよ,わたしはあなたがたが,崇拝する者と絶縁します。
إِنِّي وَجَّهْتُ وَجْهِيَ لِلَّذِي فَطَرَ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضَ حَنِيفًا ۖ وَمَا أَنَا مِنَ الْمُشْرِكِينَ79
わたしは天と地を創られた方にわたしの顔を向けて,純正に信仰します。わたしは多神教徒の仲間ではない。」
وَحَاجَّهُ قَوْمُهُ ۚ قَالَ أَتُحَاجُّونِّي فِي اللَّهِ وَقَدْ هَدَانِ ۚ وَلَا أَخَافُ مَا تُشْرِكُونَ بِهِ إِلَّا أَنْ يَشَاءَ رَبِّي شَيْئًا ۗ وَسِعَ رَبِّي كُلَّ شَيْءٍ عِلْمًا ۗ أَفَلَا تَتَذَكَّرُونَ80
だがかれの人びとは,反論した。かれは言った。「あなたがたはアッラーに就いて,わたしと論議するのか。かれは確かにわたしを御導き下された。わたしはあなたがたが,かれと並べて崇めるものを,少しも畏れない。わたしの主が御望みにならない限りは(何事も起こり得ない)。わたしの主は凡てを,御知識の中に包含なされる。あなたがたは留意しないのか。
وَكَيْفَ أَخَافُ مَا أَشْرَكْتُمْ وَلَا تَخَافُونَ أَنَّكُمْ أَشْرَكْتُمْ بِاللَّهِ مَا لَمْ يُنَزِّلْ بِهِ عَلَيْكُمْ سُلْطَانًا ۚ فَأَيُّ الْفَرِيقَيْنِ أَحَقُّ بِالْأَمْنِ ۖ إِنْ كُنْتُمْ تَعْلَمُونَ81
わたしがどうして,あなたがたの崇拝するものを畏れようか。かれが何の権能も授けられないものを,あなたがたは恐れずにアッラーに並べて崇めているではないか。それで両群(一神教と多神教)のどちらが,もっと平安を得るに値するのか。あなたがたがもし知っているなら(答えなさい)。
الَّذِينَ آمَنُوا وَلَمْ يَلْبِسُوا إِيمَانَهُمْ بِظُلْمٍ أُولَـٰئِكَ لَهُمُ الْأَمْنُ وَهُمْ مُهْتَدُونَ82
信仰して,自分の信心に不義を混じえない者,これらの者は安全であり,(正しく)導かれる者である。」
وَتِلْكَ حُجَّتُنَا آتَيْنَاهَا إِبْرَاهِيمَ عَلَىٰ قَوْمِهِ ۚ نَرْفَعُ دَرَجَاتٍ مَنْ نَشَاءُ ۗ إِنَّ رَبَّكَ حَكِيمٌ عَلِيمٌ83
これはわれがイブラーヒームに授け,その民を説得するために述べた確証であった。われは嘉する者の(英知や徳性の)階位を高める。誠にあなたの主は英明にして全知であられる。
وَوَهَبْنَا لَهُ إِسْحَاقَ وَيَعْقُوبَ ۚ كُلًّا هَدَيْنَا ۚ وَنُوحًا هَدَيْنَا مِنْ قَبْلُ ۖ وَمِنْ ذُرِّيَّتِهِ دَاوُودَ وَسُلَيْمَانَ وَأَيُّوبَ وَيُوسُفَ وَمُوسَىٰ وَهَارُونَ ۚ وَكَذَٰلِكَ نَجْزِي الْمُحْسِنِينَ84
われはかれ(イブラーヒーム)に(子)イスハークと(孫)ヤアコーブを授けて,それぞれ導いた。先にヌーフも導いた。またかれ(イブラーヒーム)の子孫の中には,ダーウードと,スライマーン,アイユーブ,ユースフ, ムーサー,ハールーンがいる。われはこのように善い行いをする者に報いる。
وَزَكَرِيَّا وَيَحْيَىٰ وَعِيسَىٰ وَإِلْيَاسَ ۖ كُلٌّ مِنَ الصَّالِحِينَ85
またザカリーヤー,ヤヒヤー,イーサーとイルヤースがいる。それぞれみな正義の徒であった。
وَإِسْمَاعِيلَ وَالْيَسَعَ وَيُونُسَ وَلُوطًا ۚ وَكُلًّا فَضَّلْنَا عَلَى الْعَالَمِينَ86
またイスマーイール,アル・ヤサア,ユーヌスとル―トがいる。われはかれらを,皆世に秀でた者とした。
وَمِنْ آبَائِهِمْ وَذُرِّيَّاتِهِمْ وَإِخْوَانِهِمْ ۖ وَاجْتَبَيْنَاهُمْ وَهَدَيْنَاهُمْ إِلَىٰ صِرَاطٍ مُسْتَقِيمٍ87
またかれらの祖先と子孫と兄弟の中,われはかれら(のある者)を選んで正しい道に導いた。
ذَٰلِكَ هُدَى اللَّهِ يَهْدِي بِهِ مَنْ يَشَاءُ مِنْ عِبَادِهِ ۚ وَلَوْ أَشْرَكُوا لَحَبِطَ عَنْهُمْ مَا كَانُوا يَعْمَلُونَ88
これはアッラーの導きであり,かれはそのしもベの中から,御好みになられる者を導かれる。もしかれらが(神々をかれと)並べたならば,凡ての行いは,かれらにとって,虚しいものとなろう。
أُولَـٰئِكَ الَّذِينَ آتَيْنَاهُمُ الْكِتَابَ وَالْحُكْمَ وَالنُّبُوَّةَ ۚ فَإِنْ يَكْفُرْ بِهَا هَـٰؤُلَاءِ فَقَدْ وَكَّلْنَا بِهَا قَوْمًا لَيْسُوا بِهَا بِكَافِرِينَ89
これらの者はわれが,啓典と識見と預言の天分を授けた者である。それでもしかれらがこれを信じないならば,われはこれらを拒否しない(別の)者にこれを委ねるであろう。
أُولَـٰئِكَ الَّذِينَ هَدَى اللَّهُ ۖ فَبِهُدَاهُمُ اقْتَدِهْ ۗ قُلْ لَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ أَجْرًا ۖ إِنْ هُوَ إِلَّا ذِكْرَىٰ لِلْعَالَمِينَ90
これらの者は,アッラーが導かれた者であるから,かれらの導きに従いなさい。言ってやるがいい。「わたしはこのために,どんな報酬もあなたがたに求めない。これは只諸民族に対して(アッラーの真意を)思い起させるだけである。」
وَمَا قَدَرُوا اللَّهَ حَقَّ قَدْرِهِ إِذْ قَالُوا مَا أَنْزَلَ اللَّهُ عَلَىٰ بَشَرٍ مِنْ شَيْءٍ ۗ قُلْ مَنْ أَنْزَلَ الْكِتَابَ الَّذِي جَاءَ بِهِ مُوسَىٰ نُورًا وَهُدًى لِلنَّاسِ ۖ تَجْعَلُونَهُ قَرَاطِيسَ تُبْدُونَهَا وَتُخْفُونَ كَثِيرًا ۖ وَعُلِّمْتُمْ مَا لَمْ تَعْلَمُوا أَنْتُمْ وَلَا آبَاؤُكُمْ ۖ قُلِ اللَّهُ ۖ ثُمَّ ذَرْهُمْ فِي خَوْضِهِمْ يَلْعَبُونَ91
かれらが「アッラーは人間に何も(啓示を)下されていない。」と言うのは,アッラーを尊崇すべきように,尊崇していないからである。言ってやるがいい。「ムーサーが(湾?)した,人間にたいする光明と導きの啓典を,下したのは誰か。あなたがたはそれを紙に書いて,それ(のあるもの)を示すが,多くを隠すではないか。あなたがたもあなたがたの祖先たちも知らなかったことを,教えられたではないか。」言ってやるがいい。「アッラーであられる。」だから放って置け,かれらには空論で遊戯に耽らせておきなさい。
وَهَـٰذَا كِتَابٌ أَنْزَلْنَاهُ مُبَارَكٌ مُصَدِّقُ الَّذِي بَيْنَ يَدَيْهِ وَلِتُنْذِرَ أُمَّ الْقُرَىٰ وَمَنْ حَوْلَهَا ۚ وَالَّذِينَ يُؤْمِنُونَ بِالْآخِرَةِ يُؤْمِنُونَ بِهِ ۖ وَهُمْ عَلَىٰ صَلَاتِهِمْ يُحَافِظُونَ92
これはわれが下した祝福された啓典で,以前に下したものを確証し,また諸都市の母(マッカ)とその周辺に,あなたが警告するためである。来世を信じる者は,かれらの礼拝を守りそれを信仰するであろう。
وَمَنْ أَظْلَمُ مِمَّنِ افْتَرَىٰ عَلَى اللَّهِ كَذِبًا أَوْ قَالَ أُوحِيَ إِلَيَّ وَلَمْ يُوحَ إِلَيْهِ شَيْءٌ وَمَنْ قَالَ سَأُنْزِلُ مِثْلَ مَا أَنْزَلَ اللَّهُ ۗ وَلَوْ تَرَىٰ إِذِ الظَّالِمُونَ فِي غَمَرَاتِ الْمَوْتِ وَالْمَلَائِكَةُ بَاسِطُو أَيْدِيهِمْ أَخْرِجُوا أَنْفُسَكُمُ ۖ الْيَوْمَ تُجْزَوْنَ عَذَابَ الْهُونِ بِمَا كُنْتُمْ تَقُولُونَ عَلَى اللَّهِ غَيْرَ الْحَقِّ وَكُنْتُمْ عَنْ آيَاتِهِ تَسْتَكْبِرُونَ93
アッラーについて,虚偽を作り上げる以上に,不義を行う者があろうか。また何も啓示を受けないのに「わたしに,啓示が下った。」と言う者。あるいは「わたしはアッラーが下されたのと,似たものを下せる。」と言う者(以上に不義者があろうか)。これらの不義の徒が,末期の痛苦の中で,天使たちが手を差し出して,「あなたがたの魂を渡せ。あなたがたはアッラーに就いて,真実ではないことを言ったりその印にたいして倣慢な態度をとってきたりしたことに,恥ずべき懲罰を載くのだ。」と言う時の姿をあなた(ムハンマド)に見せてやりたいものである。
وَلَقَدْ جِئْتُمُونَا فُرَادَىٰ كَمَا خَلَقْنَاكُمْ أَوَّلَ مَرَّةٍ وَتَرَكْتُمْ مَا خَوَّلْنَاكُمْ وَرَاءَ ظُهُورِكُمْ ۖ وَمَا نَرَىٰ مَعَكُمْ شُفَعَاءَكُمُ الَّذِينَ زَعَمْتُمْ أَنَّهُمْ فِيكُمْ شُرَكَاءُ ۚ لَقَدْ تَقَطَّعَ بَيْنَكُمْ وَضَلَّ عَنْكُمْ مَا كُنْتُمْ تَزْعُمُونَ94
(復活の日にかれらはこう言われるであろう。)「まさにあなたがたは,われが最初あなたがたを創った時のように,一人々々われの許に来た。われがあなたがたに与えていたものを,凡て背後に残してきた。われはあなたがたが主の同位者と主張していたその執り成す者もあなたがたと一緒に見えてはいない。今あなたがたの間の絆は断たれ,あなたがたの主張していたものも離れ去った。」
إِنَّ اللَّهَ فَالِقُ الْحَبِّ وَالنَّوَىٰ ۖ يُخْرِجُ الْحَيَّ مِنَ الْمَيِّتِ وَمُخْرِجُ الْمَيِّتِ مِنَ الْحَيِّ ۚ ذَٰلِكُمُ اللَّهُ ۖ فَأَنَّىٰ تُؤْفَكُونَ95
穀粒や堅い種子を裂き開くのは,本当にアッラーである。かれは死から生を(湾?)し,また生から死を(宙?)される。それがアッラーである。どうしてあなたがたは背き去るのか。
فَالِقُ الْإِصْبَاحِ وَجَعَلَ اللَّيْلَ سَكَنًا وَالشَّمْسَ وَالْقَمَرَ حُسْبَانًا ۚ ذَٰلِكَ تَقْدِيرُ الْعَزِيزِ الْعَلِيمِ96
かれは,夜明を打ち開く方であり,また休息のために夜を定め,太陽と月を計算のために置かれる。それが,偉力ならびなく全知であられる方の摂理である。
وَهُوَ الَّذِي جَعَلَ لَكُمُ النُّجُومَ لِتَهْتَدُوا بِهَا فِي ظُلُمَاتِ الْبَرِّ وَالْبَحْرِ ۗ قَدْ فَصَّلْنَا الْآيَاتِ لِقَوْمٍ يَعْلَمُونَ97
かれこそは,あなたがたのため群星を置かれた方で,あなたがたはそれによって,暗黒の陸でも海でも(正しい道に)導かれる。われは知識ある人びとに印の特恵を与えている。
وَهُوَ الَّذِي أَنْشَأَكُمْ مِنْ نَفْسٍ وَاحِدَةٍ فَمُسْتَقَرٌّ وَمُسْتَوْدَعٌ ۗ قَدْ فَصَّلْنَا الْآيَاتِ لِقَوْمٍ يَفْقَهُونَ98
かれこそは,1人からあなたがたを創られた方で,(あなたがたのために)安任と寄留の所を(定められた)。われは理解ある人びとにわが印の特恵を与えている。
وَهُوَ الَّذِي أَنْزَلَ مِنَ السَّمَاءِ مَاءً فَأَخْرَجْنَا بِهِ نَبَاتَ كُلِّ شَيْءٍ فَأَخْرَجْنَا مِنْهُ خَضِرًا نُخْرِجُ مِنْهُ حَبًّا مُتَرَاكِبًا وَمِنَ النَّخْلِ مِنْ طَلْعِهَا قِنْوَانٌ دَانِيَةٌ وَجَنَّاتٍ مِنْ أَعْنَابٍ وَالزَّيْتُونَ وَالرُّمَّانَ مُشْتَبِهًا وَغَيْرَ مُتَشَابِهٍ ۗ انْظُرُوا إِلَىٰ ثَمَرِهِ إِذَا أَثْمَرَ وَيَنْعِهِ ۚ إِنَّ فِي ذَٰلِكُمْ لَآيَاتٍ لِقَوْمٍ يُؤْمِنُونَ99
かれこそは,雨を天から降らす方である。われはこれをもって凡てのもの(植物)の芽を萌え出させ,次に新緑(の群葉)を出させ,累々と穀物を実らせる。またナツメヤシの莢から,(重く)垂れ下がった房(を生え出させ),またブドウ,オリーブ,ザクロ等,同類異種の果樹(を育てる)。その呆実が結び,そして成熟するのを観察しなさい。その中には本当に信仰する人々への印がある。
وَجَعَلُوا لِلَّهِ شُرَكَاءَ الْجِنَّ وَخَلَقَهُمْ ۖ وَخَرَقُوا لَهُ بَنِينَ وَبَنَاتٍ بِغَيْرِ عِلْمٍ ۚ سُبْحَانَهُ وَتَعَالَىٰ عَمَّا يَصِفُونَ100
かれらは幽精〔ジン〕をアッラーと同位に置く。だがかれら(幽精)はかれが創られたもの。またかれら(不信者)は知識もなく,愚かにもかれに男児や女児があるとする。かれに讃えあれ。かれはかれらが同列にするものの上に,高くおいでになられる。
بَدِيعُ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ ۖ أَنَّىٰ يَكُونُ لَهُ وَلَدٌ وَلَمْ تَكُنْ لَهُ صَاحِبَةٌ ۖ وَخَلَقَ كُلَّ شَيْءٍ ۖ وَهُوَ بِكُلِّ شَيْءٍ عَلِيمٌ101
かれは天と地の創造者であられる。かれには配偶もないのに,どうして子を持つことが出来ようか。かれは万有を創られた。かれは凡てのことを知っておられる。
ذَٰلِكُمُ اللَّهُ رَبُّكُمْ ۖ لَا إِلَـٰهَ إِلَّا هُوَ ۖ خَالِقُ كُلِّ شَيْءٍ فَاعْبُدُوهُ ۚ وَهُوَ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ وَكِيلٌ102
それがアッラー,あなたがたの主である。かれの外に神はないのである。凡てのものの創造者である。だからかれに仕えなさい。かれは凡てのことを管理なされる。
لَا تُدْرِكُهُ الْأَبْصَارُ وَهُوَ يُدْرِكُ الْأَبْصَارَ ۖ وَهُوَ اللَّطِيفُ الْخَبِيرُ103
視覚ではかれを捉えることはできない。だがかれは視覚そのものさえ捉える。またかれはすべてのことを熟知され,配慮されておられる。
قَدْ جَاءَكُمْ بَصَائِرُ مِنْ رَبِّكُمْ ۖ فَمَنْ أَبْصَرَ فَلِنَفْسِهِ ۖ وَمَنْ عَمِيَ فَعَلَيْهَا ۚ وَمَا أَنَا عَلَيْكُمْ بِحَفِيظٍ104
本当に明証が,あなたがたの主から下ったのである。だから目を開く者は自分の魂を益し,目を閉ざす者は自分の魂を傷つける。わたしはあなたがたが行っていることの見張り人ではない。
وَكَذَٰلِكَ نُصَرِّفُ الْآيَاتِ وَلِيَقُولُوا دَرَسْتَ وَلِنُبَيِّنَهُ لِقَوْمٍ يَعْلَمُونَ105
われはこのように印を提示する。これはかれらが,「あなたは,克明に教えられた。」と言い,また知識ある人々にそれを解明するためである。
اتَّبِعْ مَا أُوحِيَ إِلَيْكَ مِنْ رَبِّكَ ۖ لَا إِلَـٰهَ إِلَّا هُوَ ۖ وَأَعْرِضْ عَنِ الْمُشْرِكِينَ106
主からあなたに啓示されたものに従え。かれの外に神はないのである。あなたは多神教徒から遠ざかりなさい。
وَلَوْ شَاءَ اللَّهُ مَا أَشْرَكُوا ۗ وَمَا جَعَلْنَاكَ عَلَيْهِمْ حَفِيظًا ۖ وَمَا أَنْتَ عَلَيْهِمْ بِوَكِيلٍ107
もしアッラーの御心があれば,かれらはかれ以外を崇拝しなかったであろう。われは,かれらの行為の監視をあなたに委ない。あなたはかれらの後見人でもない。
وَلَا تَسُبُّوا الَّذِينَ يَدْعُونَ مِنْ دُونِ اللَّهِ فَيَسُبُّوا اللَّهَ عَدْوًا بِغَيْرِ عِلْمٍ ۗ كَذَٰلِكَ زَيَّنَّا لِكُلِّ أُمَّةٍ عَمَلَهُمْ ثُمَّ إِلَىٰ رَبِّهِمْ مَرْجِعُهُمْ فَيُنَبِّئُهُمْ بِمَا كَانُوا يَعْمَلُونَ108
あなたがたは,かれらがアッラーを差し置いて祈っているものを謗ってはならない。無知のために,乱りにアッラーを謗らせないためである。われはこのようにして,それぞれの民族〔ウンマ〕に,自分の行うことを立派だと思わせて置いた。それからかれらは主に帰る。その時かれは,かれらにその行ったことを告げ知らされる。
وَأَقْسَمُوا بِاللَّهِ جَهْدَ أَيْمَانِهِمْ لَئِنْ جَاءَتْهُمْ آيَةٌ لَيُؤْمِنُنَّ بِهَا ۚ قُلْ إِنَّمَا الْآيَاتُ عِنْدَ اللَّهِ ۖ وَمَا يُشْعِرُكُمْ أَنَّهَا إِذَا جَاءَتْ لَا يُؤْمِنُونَ109
かれらは,非常に厳かにアッラーにかけて誓い,「もし印がかれらに下るならば,必ずそれを信仰するのに。」と言う。言ってやるがいい。「すべての印は,ただアッラーの御許にある」。だが,たとえ印が来ても,かれらが信じないことを,どのようにしてあなたがたに分からせようか。
وَنُقَلِّبُ أَفْئِدَتَهُمْ وَأَبْصَارَهُمْ كَمَا لَمْ يُؤْمِنُوا بِهِ أَوَّلَ مَرَّةٍ وَنَذَرُهُمْ فِي طُغْيَانِهِمْ يَعْمَهُونَ110
かれらが最初これを信じなかった時のように,われはかれらの心と目を混乱させて,かれらの反逆を放任し,当てもなくさ迷わせるであろう。